さて、今日は最新機種、といったわけではないですが。ここ数年間高級な歪みペダルとして高い人気を誇るBognerのEcstasy(ペダルバージョン)の中からこちらをレビューしたいと思います!!
Redの方だと思いましたか??残念Blueです!!Redの方はがっつりディストーションですが、こっちはまさに正統派クラシックトーンからモダンスムーズな音まで出せちゃう万能なやつなのです。ではレビューいってみましょう!
Bogner Ecstasy Blue
さて、このエフェクターに関してはご存知の方も多いと思いますが。製造はBogner(アメリカのハイエンドアンプメーカー)によるものです。音はマーシャルサウンドを基本としたプレキシ・改造マーシャル系の音です。きめ細かい歪みと独特の鼻詰まり感(プレキシ)、ガツンとパンチのあるリードサウンド(改造マーシャル)を兼ね備えている素晴らしいアンプです。ジャンルはもうなんでもいけちゃう。
数多くのプロギタリストも愛用しているBognerのアンプの中でもこの機種はEcstasyというアンプのBlueチャンネル(マーシャルで言えばクランチチャンネルだと考えて頂ければ)を再現したものになっています。Redの方はがっつり歪むRedチャンネルを再現したやつですね。
ルックス・コントロール
Blueと名が付いているように、本体も鮮やかな青で仕上げられています。値段相応の高級感があっていいですね。ノブは実機アンプと同じようなものが付いていて、ワクワクしますね… サイズはブースト付きエフェクターとしては一般的なサイズだと思います。
コントロールは、、、、めちゃくちゃ多いですね……Variac、mode、pre eq、structureの4つの切り替えスイッチにゲイン、ボリューム、3バンドEQにブーストした際のゲイン、ボリューム設定ノブ。。。
相当音を作りこめます。
実際に使ってみた
評判良いのも納得のクオリティというところです。オーバードライブペダル探しの決定だとなりうる存在だと思います。
まず基本のサウンドですが、やっぱりマーシャルの風味を感じさせます。EL34管の音とでも言いましょうか。。。一般的なマーシャルの荒々しさ、鋭さ、鼻詰まり感を持っています。
しかしBognerらしさで言えば全体的にシルキーということがあります。歪みの質が細かいんですよね。ですが芯はしっかり残っている感じ。個人的には中ぐらいの歪みにセッティングした時のクラシックトーンがたまらなくオシャレで好きです。
クリーンセッティングをすると弦ごとの音が際立つように思います。キラキラするというか。アコシミュみたいという表現をどこかで見ましたが間違ってないなと。
EQの調整や各スイッチで音はかなり変わっていくので、長くなりますが説明していこうかと。
まずゲイン幅について。ギター側の出力にもよりますが案外歪むように思います。シングルコイルでもクリーン、クランチ、オーバードライブは完全にカバーできますね。ハムバッカーでは歪みすぎないディストーションまでいけます。ハイゲインサウンドは出ませんが、という意味合いです。ゴリゴリに歪ませてザクザクリフを弾くなら絶対にRedですが、それ以外の用途ならBlueで十分事足ります。
EQですが、結構しっかり効きます。ただ単純にその帯域が変わるといった感じではなく、ギターだったり、他のEQ、スイッチとの組み合わせでかなり効きが違うように感じます。適当にセッティングしても良い音が出てしまうのがずるいんですが、かなり長い時間触らないと本当の実力は発揮させられないタイプだと思いました。
私個人の使い方としてはローが結構出るように感じたのでローは10〜11時、ミドルは10〜12時で調整、ハイは12〜13時ぐらいで設定しています。
Variacスイッチは面白いですね。アンプを低い電圧で稼働した際の音を再現しているそうです。オンにすると音量が下がります。あれそれだけ?と思いきや。下がった分ボリュームを上げてみましょう。歪みが増えています。効果としては音量が下がり、コンプ感が強くなると同時に歪みの限界が上がるといったところ。僕はオープンなサウンドの方が好きなので基本はオフにしていますが、がっつりリードを弾くときとかはオンにして弾くとすごいスムーズなサウンドが得られるように感じます。
続いてmodeスイッチ。plexiモードとBlueモードの切り替えができます。前者はクリーン〜クランチで音を作り込む時に向いており、後者はオーバードライブ〜ディストーション手前までをカバーできるようになります。お好みで、といった感じですかね。僕も行ったり来たりしてます。これはplexiからblueに切り替えると歪みも音量も上がります。
pre eqはローゲイン設定の時に効果を良く発揮します。ブーストスイッチをオンにして結構歪ませているような時にはあまり違いは出ません。サウンドのオープンさ(広がり、明るさ、サウンドのレンジと解釈しています)と高域の倍音を調整するもののようです。結構変わります。クランチの時少し抜けが、、とか、ハイが痛い、、とか、音の雰囲気を、、といった時に切り替えると強い。
structureスイッチはBognerのアンプの各世代の音を切り替えEQのシフトとゲインのストラクチャーを調整する、、、ものらしいです。クラシック〜モダンといった感じに雰囲気と歪みの量、トーンが変わります。強い。僕は101と20thを使っています。101が基本で、モダンにして歪みを増したい時は20thにしています。
ブーストスイッチを押した時のゲイン、ボリューム設定もできます。ボリュームはゼロにしていてもブーストを踏むと微妙に音量が上がってしまうのはマイナスに思う人もいるかも。基本僕はゼロです。ゲインもゼロにしてても増します。マックスにするとかなりがっつり歪みますね……これがあるだけでバッキング〜リードはバッチシ。ギター側ボリュームでの調整も含めればこれ一台でいけちゃうレベルですね。
気になったこととか
さて、ここまでべた褒めしてきましたが、何点か注意点とか。まずこの手のエフェクターを買う人にそんな人はいないと思いますが、Bognerの音になるので、透明感が欲しいとか、後のアンプの個性を生かしたいという人には向いてないと感じました。JCでもマーシャルでもこれ突っ込んどけばからの音です。つまりJC対策には非常に良い。
ブースト抜きでクリーンにセッティング、ブーストでオーバードライブ、手前にゲインブースターとしてなんか置いとけばもうそれだけでJCが真空管3chアンプみたいになりますし。
Redとの比較ですが、僕はこっちの方が好きですね〜がっつりディストーションなら他にも色々ありますが、これぐらいの歪み量でアンブライクで使い勝手がいい、となるとかなり限られます。
RedよりBlueはワイドレンジで透き通っており、耳あたりが良いです。ハードロックぐらいの歪みを必要とする場合は絶対Redですが、ポップス、ブルース、ロックに使うならBlueでしょう!!
気になったこととしてはノイズ。内部昇圧してるせいかなんかジーーーッというノイズが入りやすいように感じます。
後あくまでマーシャルトーンなので、鼻詰まり感が気になることも。そういう時はトランスペアレント系のオーバードライブでも使いましょう。
外部スイッチの動作がラッチで動作しないというのも盲点でしたね。trsでオンオフ、ブーストオンオフが両方同時にできますが、スイッチャーに組み込んで動作させる際は少し苦労するかも。(後日多分記事にすると思います、Roland万歳)
まあ、真空管が入ってないとは思えんぐらいにはハイクオリティです。素晴らしい。これ以上の物となるともう僕はあんまりわかんないです。お値段はそこそこですが、歪み2つ分と考えればそれほどでもないかも。ぜひ試してみてはいかがでしょうか。