皆さんこんにちは。今回はかなりマイナーなエフェクターの紹介。G-labというメーカーのTCH-1 Tidy Chorusです。
そもそもG-labというメーカーを知っている方はどれくらいいらっしゃるんでしょうか。ポーランドのメーカーで、基本的にはギター用の空間系エフェクターを販売しています。知名度の低さに反して意外とプロの使用者も多く、Robben Ford、John Petrucciあたりがライブで使用していたらしいです。
以前は島村楽器が正規代理店でしたが、おそらく売れなかったのでしょう、現在はもう契約が終了しているようです。切ない。代わりに他の代理店さんがついているので現在でも手に入れることはできます。
なぜ手に入れたのか
ある日ヤフオクをなんとなく見ていると、MIDI搭載、ハイエンドなんちゃらといった売り文句の付いたエフェクターを発見、その時点では8千円程度。
ちょっと入札してみるか〜どうせ落札はしないだろうしと思いぽちっと
落札できてしまった。。。家に来た。。。別にいらねえ。。
軽い気持ちで入札するもんではないですね。
と思ってたら予想以上に良かった
当初は速攻で誰かに渡してしまおうと思ってたんですが、結構良いもので今も手元に残っています。早速紹介していきたいと思います。
サイズはStrymonの小さいサイズのものより横長で縦は短いという感じ。本体の形状は少し独特ですが、ボードへのおさまりは問題ないと思います。フットスイッチは電子式なんだろうか。不思議な踏み心地。いろいろ個性爆発しています。
RateとDepthで揺れ具合と深さをコントロールできます。双方が干渉しあうタイプで、少し音を詰めるのは難しいですが、かなりあっさりめからえぐいかかり方までコントロールできます。
そして他に独特なスイッチが。MIXスイッチはかかり具合をさらにコントロールできます。ハイとローの二種類。ローにするとかなり薄くなります。常時オンにして使うのもいいかも。
FATスイッチはコーラスの前にショートディレイをかけて音を極太にする技を一台でできるようにするスイッチ。両方オンにすると鬱陶しいぐらい分厚い音になります。ここまでいるのか。
全体の音の傾向として、Ola Chorus等と比較すると濃密でむっちりて感じ。後者がすっきり、爽やか、見晴らしの良い音なのとはかなり異なるように感じました。しかし濃いとはいえ設定で薄くもできますが。常に存在感があるにも関わらず、透明感がしっかり確保されている点が気に入ってしまいました。どっちかというとAnalogmanのコーラスに似ていると言えるんじゃないかな。
MIDIにも対抗してるし。それでOlaより安い、となればもっと売れてもいいのに、、と思うのですが。完全にマーケティング失敗してないか。
電源・電流も一般的なエフェクターのやつで足りるのもいいところ。もちろんノイズは皆無です。
フランジャーの領域まではかかりませんが、いいコーラスを探している方は試す価値ありだと思います。ゴム足が穴にはめ込むタイプなので、妙に取りにくいところだけは注意。以上でレビューとしたいと思います。
2017年12月17日
2017年12月06日
スーパー高級ギター・ベースシールド、Analysis Plus Pro Yellow Ovalレビュー!
皆さんこんにちは。今回は果たしてどれくらいの人が興味を持ってくれるのか不安でたまらない、めちゃくちゃ高い(一般の感覚からしたら)(機材好きからしたら安いのかもしれない)ギター・ベースのシールドのレビューをしたいと思います。その名もAnalysis Plus Pro Yellow Oval。ではいってみましょう!
Analysis Plusについて
まずはAnalysis Plusというメーカーについて。スピーカー、楽器用等各ケーブル、それもお高めなケーブルを主に販売しているアメリカのメーカーです。いや本当に高いんですよ。なんか純金を使用したスーパーお高いやつもあるとか。ですが価格に見合った質が評価されており、世界中の有名アーティストが使用しています。
ギタリストならジョンメイヤー、ベーシストならリチャードボナ、ウクレレ奏者ならジェイクシマブクロ。全員すさまじい実力と音色の持ち主ですね。
このメーカーが売りにしているのはケーブルの導体部分を中空構造にしていること。これによりケーブルによる音の劣化を防ぐことができるとか何とか。難しい話を知りたい人はは公式サイトを見てみてください。なんか胡散臭く見える気も。。。
実際に買ってみた
そう、技術者でも何でもない我々からしたら大事なのは実際の音はどうなんですか、ということでしょう。どれだけ原理がすごくても音がごみだったら意味ないでしょうと。私、気になって買ってしまいました。旧タイプと新タイプ両方。
さて、この製品は上位モデルのStudio Ovalのシールドを一枚取り除き、より取り回しをしやすくしたモデルだとか。Grayもありますがそれは単なる色違いのようです。Greenは皮膜をさらに変更しもっと取り回しを良くしたとか何とか
構造としては黄色の鮮やかな編み込みシールドの外側に透明のシースがもう一層巻かれている感じ。こりゃ絶対敗れることはなさそう。強靭。
さて、、届いたものを手に持ってみますと、、
ヤバイ。
何がやばいって、どこが取り回し良くなったんや!!てレベルで硬いんですね。canareとか使っている人が乗り換えたらびっくりすると思います。

特に旧タイプ(左)がえぐいですね。太いし重いし癖はつくし硬いし。画像を見てもらえればわかると思います。巻いても起き上がってくる。。
一方新しいタイプは透明な部分がより透明感が増しており、断面が丸ではなく少し四角形を描いている感じになっています。こっちもまあ固いし重いんですが、旧タイプと比べるとだいぶましなんじゃないかと思います。
旧タイプと新タイプの違いとしてはプラグも違いますね。旧タイプは金メッキがしてあり、ごついです。後デザインが不思議で可愛いです。お金かかってそう。方向性がつけられていたそうで、色分けと片方にAMPの印字があります。新タイプはモールドプラグ。銀メッキ。方向性はないようで、コスト削減の結果なのかな?とも。
いずれにせよ取り回しは覚悟が必要かと。ただ高いシールドって取り回し悪いの多いですし、取り回し良いけど壊れやすいとかよりはよっぽどましですけどね。
音
さて、ここからcanareのGS-6やmogami2524、fender custom shopのシールドと比較していきたいと思います。
まずcanare。カルロスサンタナ等プロも使ってるって知ってました?音。普通にいい。すごい素直です。ワイドレンジではないですが、ギターに必要な帯域はしっかり出してくれます。私は落ち着きがあって端正な日本的シールド、と考えています。今も昔もこれがスタンダードですね。値段も安いし、丈夫だし、取り回しは最高だし、かなり評価は高いです。欠点としてはやはりレンジの狭さが挙げられるかも。まあでも普通はこれで必要十分だと思います。
お次はmogami 2524。カナレより安いとは。これも定番ですね。これも同じく素直な感じ。ただ少し癖があるかな?比較するとこちらのほうが柔らかい音。微妙な違いなんですけどね。あとなんかゲインが上がったように感じます。ただ歪み感が抑えられるなんて意見もあるので機材との相性もあるのかもしれません。悪く言えばカナレより平凡に感じられます。
fender custom shop。少しハイが立つかな??何といっても取り回しがダントツでいいですね。表面が滑らかな布地で仕上げられているのが良いです。
さて、肝心のAnalysis Plus Pro Yellow Ovalですが。全然違いますね。お値段も全然違うので安心したというのが正直な感想です。
どう違うのか。まず音のベールが剥がされた様に鮮明な音がします。低音のリフでもハイポジションのリードでも全てが綺麗に出るように。実際このシールド、ベース用としても評判がいいことからもわかるように、低音の質が特に素晴らしいと思います。
あと音量が大きくなりますね。ここも売り文句同様です。ギターごとの個性が全く消されずに再生される、ある意味で究極に素直なシールドと言えるかもしれません。
ちなみに新タイプのほうが音が丸いです。結構違います。扱いやすいとみるかつまらないと見るか。僕は旧タイプのものの方が極端で好きですね。ただ取り回しとか総合的に考えると新タイプの方をお勧めしたいです。
実際これに変えてから音作りのセッティングもかなり変わりました。すごい良く聞こえるんですよ、自分のギターの音が。音量はそんな上げてないはずなんですが出すぎじゃないのか、、と心配になったことも。ただ他のメンバーからも音が良いと言われることが増えましたね。お値段言ったら引かれましたが(笑)あとやはり目立つのでそういう点でも注目を集めたい人は是非。。。
シールドにこの金額をかける人はやはり限られてくると思いますが、ただその分の価値があるか、といえばあるとはっきり言えますね。なんなら高級エフェクターに手を出す前にこっちを買ってもいいかも。Pro Yellow OvalとBOSSのエフェクターあればそれだけでめちゃくちゃ良い音するので。
ただ当然良いギターがあってこそ、、という話にはなってきちゃうのが悩みですね。音作りにこだわりたい方、試してみる価値はあると思いますよ。
Analysis Plusについて
まずはAnalysis Plusというメーカーについて。スピーカー、楽器用等各ケーブル、それもお高めなケーブルを主に販売しているアメリカのメーカーです。いや本当に高いんですよ。なんか純金を使用したスーパーお高いやつもあるとか。ですが価格に見合った質が評価されており、世界中の有名アーティストが使用しています。
ギタリストならジョンメイヤー、ベーシストならリチャードボナ、ウクレレ奏者ならジェイクシマブクロ。全員すさまじい実力と音色の持ち主ですね。
このメーカーが売りにしているのはケーブルの導体部分を中空構造にしていること。これによりケーブルによる音の劣化を防ぐことができるとか何とか。難しい話を知りたい人はは公式サイトを見てみてください。なんか胡散臭く見える気も。。。
実際に買ってみた
そう、技術者でも何でもない我々からしたら大事なのは実際の音はどうなんですか、ということでしょう。どれだけ原理がすごくても音がごみだったら意味ないでしょうと。私、気になって買ってしまいました。旧タイプと新タイプ両方。
さて、この製品は上位モデルのStudio Ovalのシールドを一枚取り除き、より取り回しをしやすくしたモデルだとか。Grayもありますがそれは単なる色違いのようです。Greenは皮膜をさらに変更しもっと取り回しを良くしたとか何とか
構造としては黄色の鮮やかな編み込みシールドの外側に透明のシースがもう一層巻かれている感じ。こりゃ絶対敗れることはなさそう。強靭。
さて、、届いたものを手に持ってみますと、、
ヤバイ。
何がやばいって、どこが取り回し良くなったんや!!てレベルで硬いんですね。canareとか使っている人が乗り換えたらびっくりすると思います。
特に旧タイプ(左)がえぐいですね。太いし重いし癖はつくし硬いし。画像を見てもらえればわかると思います。巻いても起き上がってくる。。
一方新しいタイプは透明な部分がより透明感が増しており、断面が丸ではなく少し四角形を描いている感じになっています。こっちもまあ固いし重いんですが、旧タイプと比べるとだいぶましなんじゃないかと思います。
旧タイプと新タイプの違いとしてはプラグも違いますね。旧タイプは金メッキがしてあり、ごついです。後デザインが不思議で可愛いです。お金かかってそう。方向性がつけられていたそうで、色分けと片方にAMPの印字があります。新タイプはモールドプラグ。銀メッキ。方向性はないようで、コスト削減の結果なのかな?とも。
いずれにせよ取り回しは覚悟が必要かと。ただ高いシールドって取り回し悪いの多いですし、取り回し良いけど壊れやすいとかよりはよっぽどましですけどね。
音
さて、ここからcanareのGS-6やmogami2524、fender custom shopのシールドと比較していきたいと思います。
まずcanare。カルロスサンタナ等プロも使ってるって知ってました?音。普通にいい。すごい素直です。ワイドレンジではないですが、ギターに必要な帯域はしっかり出してくれます。私は落ち着きがあって端正な日本的シールド、と考えています。今も昔もこれがスタンダードですね。値段も安いし、丈夫だし、取り回しは最高だし、かなり評価は高いです。欠点としてはやはりレンジの狭さが挙げられるかも。まあでも普通はこれで必要十分だと思います。
お次はmogami 2524。カナレより安いとは。これも定番ですね。これも同じく素直な感じ。ただ少し癖があるかな?比較するとこちらのほうが柔らかい音。微妙な違いなんですけどね。あとなんかゲインが上がったように感じます。ただ歪み感が抑えられるなんて意見もあるので機材との相性もあるのかもしれません。悪く言えばカナレより平凡に感じられます。
fender custom shop。少しハイが立つかな??何といっても取り回しがダントツでいいですね。表面が滑らかな布地で仕上げられているのが良いです。
さて、肝心のAnalysis Plus Pro Yellow Ovalですが。全然違いますね。お値段も全然違うので安心したというのが正直な感想です。
どう違うのか。まず音のベールが剥がされた様に鮮明な音がします。低音のリフでもハイポジションのリードでも全てが綺麗に出るように。実際このシールド、ベース用としても評判がいいことからもわかるように、低音の質が特に素晴らしいと思います。
あと音量が大きくなりますね。ここも売り文句同様です。ギターごとの個性が全く消されずに再生される、ある意味で究極に素直なシールドと言えるかもしれません。
ちなみに新タイプのほうが音が丸いです。結構違います。扱いやすいとみるかつまらないと見るか。僕は旧タイプのものの方が極端で好きですね。ただ取り回しとか総合的に考えると新タイプの方をお勧めしたいです。
実際これに変えてから音作りのセッティングもかなり変わりました。すごい良く聞こえるんですよ、自分のギターの音が。音量はそんな上げてないはずなんですが出すぎじゃないのか、、と心配になったことも。ただ他のメンバーからも音が良いと言われることが増えましたね。お値段言ったら引かれましたが(笑)あとやはり目立つのでそういう点でも注目を集めたい人は是非。。。
シールドにこの金額をかける人はやはり限られてくると思いますが、ただその分の価値があるか、といえばあるとはっきり言えますね。なんなら高級エフェクターに手を出す前にこっちを買ってもいいかも。Pro Yellow OvalとBOSSのエフェクターあればそれだけでめちゃくちゃ良い音するので。
ただ当然良いギターがあってこそ、、という話にはなってきちゃうのが悩みですね。音作りにこだわりたい方、試してみる価値はあると思いますよ。
2017年12月04日
Xotic AC/RC Oz レビュー!納得のオーバードライブ。
皆さんこんにちは。ミウラです。今回はまたもXotic製エフェクターのレビューです。その名もAC/RC Oz。イスラエルのフュージョンギタリスト、Oz Noyのシグネチャーモデルになります。中身は新しくチューンアップされたAC boosterとRC boosterを組み合わせたものとのことですが。しばらく使ってみたのでレビューしていきたいと思います。
外見等
毎回のメーカーについての説明は省きます。気になる人はXoticの他のエフェクターレビューの記事をご覧ください。
さて、本機の特徴は何といってもこのルックスでしょう。なんともいえないキュートな紫の筐体に珍しいフォント、そして魔法使いの帽子。完全にこれオズの魔法使いにかけてますよね。塗装の艶、質感も高級感があってなかなか良いんではないでしょうか。
各チャンネルのEQ部分は赤と青に色分けされており、オン時にスイッチごと明るく光るようになっています。暗闇で見るとこれもおしゃれ。個人的にかなりポイント高い。ただ、弱点として暗い環境だといまいちEQが今どこを指してるんだかわからないという悲劇を生み出す原因にも。。。
サイズは一般的な2in1モデルと同じです。通常のペダル2つ分よりコンパクトにまとめられています。
コントロール
コントロールは各チャンネルともにゲイン、ボリュームとEQになっています。エフェクトは両方独立しているので同時使用も片方だけ使うこともできます。
実際に使ってみた
音ですが、正直通常のACとRC boosterとは別物に仕上がっているように感じます。まずはAC。こちらは通常のものと比較して僅かにゲインの最大量が増しています。基本的にはブースターの考えのもと作られているため、強い癖はありません。粒の細かいシルキーな歪み方をします。一般的なロックまではカバーできるかな?ピッキングニュアンスは出まくりです。EQもあるので音質の調整も簡単。僕はいつも少しBassをカット気味にしてます。
ギターとアンプのキャラクターをあまり変えずにゲインだけ増してくれるので、素直なオーバードライブを求めている方にはかな合うのではないのでしょうか。かといってトランスペアレント系とも少し違うんですよね。トランスペアレント系はまさに透明感という言葉が似あうと思いますが、こちらのほうがよりギターのおいしい帯域を目立たせてくれるので、バンドでの抜けという点では上だと思います。そういう点でいえばTSと比較すべきなのかもしれません。
続いてRC。こちらはより極端に、ゲイン量が2倍になっています。単体でクランチぐらいに歪ませることのできるパワーを得てしまいました。音としてはやはりクリアで引き締まった音がします。単体でクリーンで使ってもサウンドにまとまりが出て、非常に使いやすいです。海外サイトでもこのRCサイドの出来が素晴らしいと言われているようです。こっちも僕はBassを下げて使ってます。
さて、このエフェクターはRC booster→AV boosterという順番が固定になっています。つまりACで音を作ってRCで単純に音量を上げるという使い方はできません。ここが一番残念な点かもしれません。最近は前後入れ替えできるものが多いだけに、といった感じ。ですがこれはOzのこだわりなのかもしれません。説明書にも散々書いてあります。「ACとRCを同時に使うと魔法のような太い音が出るよ!!」と。
実際に試してみて、確かに、、、と納得してしまいました。ACで歪みを作って弾き、ここぞというところでゲインを高めに設定したRCをオンに。するとACが強烈にプッシュされてこれでもか!というほどのぶっといリードサウンドが簡単にゲットできます。コンプ感も少し加わるので、とても気持ちよく演奏することができます。これはいいですね。
ギターはやっぱりシングルコイルのものが相性がいいように感じました。音の細さに悩まされているストラト、テレキャスター使いの方のには強くお勧めしたいですね。ローノイズに仕上げられていますのでその点も心配いらないと思います。まあ僕はハムバッカーで使ってましたが。ハムでも鬱陶しくなるほど太くなるわけではないので。むしろ非常に滑らかな音が出せるので、重宝していました.
コーラスなどのモジュレーション系が乗りやすいのも非常にいいです。
まあやはりバッキングでもいいですが、リードギターで使ってみてもらいたいとは思います。フィンガーピッキングを混ぜたり、レガートで音をつなぐプレイなんかいいんじゃないでしょうか。
チャンネル入れ替えができない、という点さえ気にならなければ、多くのギタリストのサウンドを一つ上に押し上げる実力を持っています。通常とは違うACとRC、2つ入って2万円ぐらいという価格も良心的だと思います。限定1500台らしいので気になっている方はお早めにどうぞ。
外見等
毎回のメーカーについての説明は省きます。気になる人はXoticの他のエフェクターレビューの記事をご覧ください。
さて、本機の特徴は何といってもこのルックスでしょう。なんともいえないキュートな紫の筐体に珍しいフォント、そして魔法使いの帽子。完全にこれオズの魔法使いにかけてますよね。塗装の艶、質感も高級感があってなかなか良いんではないでしょうか。
各チャンネルのEQ部分は赤と青に色分けされており、オン時にスイッチごと明るく光るようになっています。暗闇で見るとこれもおしゃれ。個人的にかなりポイント高い。ただ、弱点として暗い環境だといまいちEQが今どこを指してるんだかわからないという悲劇を生み出す原因にも。。。
サイズは一般的な2in1モデルと同じです。通常のペダル2つ分よりコンパクトにまとめられています。
コントロール
コントロールは各チャンネルともにゲイン、ボリュームとEQになっています。エフェクトは両方独立しているので同時使用も片方だけ使うこともできます。
実際に使ってみた
音ですが、正直通常のACとRC boosterとは別物に仕上がっているように感じます。まずはAC。こちらは通常のものと比較して僅かにゲインの最大量が増しています。基本的にはブースターの考えのもと作られているため、強い癖はありません。粒の細かいシルキーな歪み方をします。一般的なロックまではカバーできるかな?ピッキングニュアンスは出まくりです。EQもあるので音質の調整も簡単。僕はいつも少しBassをカット気味にしてます。
ギターとアンプのキャラクターをあまり変えずにゲインだけ増してくれるので、素直なオーバードライブを求めている方にはかな合うのではないのでしょうか。かといってトランスペアレント系とも少し違うんですよね。トランスペアレント系はまさに透明感という言葉が似あうと思いますが、こちらのほうがよりギターのおいしい帯域を目立たせてくれるので、バンドでの抜けという点では上だと思います。そういう点でいえばTSと比較すべきなのかもしれません。
続いてRC。こちらはより極端に、ゲイン量が2倍になっています。単体でクランチぐらいに歪ませることのできるパワーを得てしまいました。音としてはやはりクリアで引き締まった音がします。単体でクリーンで使ってもサウンドにまとまりが出て、非常に使いやすいです。海外サイトでもこのRCサイドの出来が素晴らしいと言われているようです。こっちも僕はBassを下げて使ってます。
さて、このエフェクターはRC booster→AV boosterという順番が固定になっています。つまりACで音を作ってRCで単純に音量を上げるという使い方はできません。ここが一番残念な点かもしれません。最近は前後入れ替えできるものが多いだけに、といった感じ。ですがこれはOzのこだわりなのかもしれません。説明書にも散々書いてあります。「ACとRCを同時に使うと魔法のような太い音が出るよ!!」と。
実際に試してみて、確かに、、、と納得してしまいました。ACで歪みを作って弾き、ここぞというところでゲインを高めに設定したRCをオンに。するとACが強烈にプッシュされてこれでもか!というほどのぶっといリードサウンドが簡単にゲットできます。コンプ感も少し加わるので、とても気持ちよく演奏することができます。これはいいですね。
ギターはやっぱりシングルコイルのものが相性がいいように感じました。音の細さに悩まされているストラト、テレキャスター使いの方のには強くお勧めしたいですね。ローノイズに仕上げられていますのでその点も心配いらないと思います。まあ僕はハムバッカーで使ってましたが。ハムでも鬱陶しくなるほど太くなるわけではないので。むしろ非常に滑らかな音が出せるので、重宝していました.
コーラスなどのモジュレーション系が乗りやすいのも非常にいいです。
まあやはりバッキングでもいいですが、リードギターで使ってみてもらいたいとは思います。フィンガーピッキングを混ぜたり、レガートで音をつなぐプレイなんかいいんじゃないでしょうか。
チャンネル入れ替えができない、という点さえ気にならなければ、多くのギタリストのサウンドを一つ上に押し上げる実力を持っています。通常とは違うACとRC、2つ入って2万円ぐらいという価格も良心的だと思います。限定1500台らしいので気になっている方はお早めにどうぞ。

